我が胸の奥の底には
師走の木枯らしが吹き抜ける寒さが、肌に凍みる。
茫漠とした気持ちで、私は寂れた路地を歩いていた。
冬は陽が傾くのが早い。一日が、夏場よりも短くなったような気がする。
私の襤褸のコートを何年も使いまわし、裾には穴が空いていた。ジーンズも、毎度同じものを着用している。いわゆる出不精だ。
もはや歳は二十代の半ばを過ぎ、もうすぐ三十路に差し掛かろうとしていた。世間的にいえばそろそろ妻帯し、会社でもまあまあな役職に就いている年頃だろう。
私はそういった、一般的な路線から逸脱していた。
不甲斐ない、だらけきった大人だと嘲笑されても仕方がないだろう。
しかし、世の中の凄まじい勢いで荒れ狂う奔流から逃れていると、今さら社会に溶け込めるのか自信がなくなってくるものだ。
私は、幼少の頃から集団に属するのが苦痛だった。
だが、これは正確ではないかもしれない。もっとpoliteに言えば、集団の中心にいることができない性分だった。できるだけ、人目のつかない端のほうに端座していたかった。
大きな流れに呼応するのが怖かったのかも知れない。物心ついた頃から斯のような童だったので、三つ子の魂百までと云うように、依然としてその性分は私に引き継がれている。
漠々とした漆黒の暗闇を、呆けたようにあてもなく彷徨う。
それが私の姿だった。
※ブログを投稿しようとしても、小説でも一筆書いてみようかも思っても、全然頭が回転しないので、思うがままに執筆してみました。
機会があったら、今度は旧かなづかいで書いてみたいです。
基本的に、自分は長文を連ねることができないやうです。
なので短文投稿します。
平気で数千文字書く人が羨ましいです(´;ω;`)